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KEISUI 大人と子どものための書道教室

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すわる暮らし

寒い季節。

日本人の暮らしから、囲炉裏や火鉢は姿を消して
しまいましたが、炬燵は今でも人気があるよう。
それを囲む場があるのは愉しいものです。

それでも、床に座る暮らしも少なくなりつつある
のは事実ですが、私の教室では、床に正座をして
書いてもらっています。
日ごろ正座をすることが少なくなった現代では、
なかなか思うように座れないこともありますが、
正座ができる身体性を保つことが大切だという
ことを、あらためて感じているこのごろです。

ところで、「すわる」という漢字には、
「坐」と「座」がありますが、もともと動作を
表すのは「坐」、すわる場所を表わすのは「座」
と分けて表現していました。

「坐」は「人+人+土」
地面に尻をつけることを示した動詞。
「座」は「广(いえ)+坐」
家の中で人がすわる場所のことを示した名詞。

この両方を用いていましたが、「当用漢字表」を
制定するときにそれが一つになり「座」が採用
され、「座」は「すわる」という動作と、すわる
場所の意味の両方で使われるようになったそう。

暮らしの変化とともに姿を消してゆくものの
なかに、私たちに必要なものまでが失われる
ことのないようにしなくてはなりません。

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