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KEISUI 大人と子どものための書道教室

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考えます。

「秋田も例年より雪の少ない冬です。北へ
向かう白鳥の声が少しずつ聞こえ始めました。
春はそこまでかなと思いつつ 、一日が矢のよう
に過ぎてゆく中で 考えます」

毎月、東北の光景に思いめぐらせ、感慨にふけ
ってしまう秋田のかあさんからの手紙。
※秋田のかあさんのことは、
2014.12.19 archiveをご覧ください。

そう、気がつくと上巳の節句もすぐ。
3月初めには、毎年依頼のある宛名書き、記念品
への名入れがどんと待っています。

宛名書きといえば、最もよく書く字は、敬称の
「様」でしょうか。
「様」の木偏の縦画を「はねる」「はねない」
は、よく話題になりますが、以前にママ友達の
あいだでもそれが話題になり、そのなかには
小学校の教諭もいましたので、指導について盛り
あがりました。
教室でも子どもたちにははねないように指導しま
すが、その限りではないのが大人。
漢字にはさまざまな書き方があり、細かい違いは
許容されていますので、手を動かすスピードによ
っては、「はねる」ほうが自然だという字がある
ことに気がつきます。
先日、教室の生徒さんのSさんやMさんとも話題
になった「はねる」「とめる」について。
今月29日、文化庁の文化審議会漢字小委員会は、
漢字の手書き文字の「はねる」「とめる」など
細かい違いで正誤はなく、多様な漢字の形が認め
られていることを説明する指針案をまとめたとの
こと。今春までに指針の確定版を作成して文化庁
のサイトに掲載、書籍化も予定しているそう。

指針案がまとめられた経緯については、2014年度
の国語に関する世論調査で「はね」「とめ」や点
の向きなどの違いで、人により正しいと考える
字形が違うことがわかったためで、指針案では、
点や線の「長短」「方向」「つける、はなす」
「はらう、とめる」「はねる、とめる」など、
違いがあっても同じ漢字として認められる事例
を示し、常用漢字表にある全2136字でも、
1文字につき2、3個の手書き例を示すとのこと
です。
そして、学校のテストなどでは、指導した字形
以外の字形であっても、柔軟に評価するよう
求めているとのことでした。

この逃げようとする2月、どんなに一日が矢のよう
に過ぎてゆこうとも、いつも柔軟でありたいと、
考えます。

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